岡山出張初日、まず到着後に頂いたのが
駅から徒歩5分程となる人気ラーメン店、中華そば こびきとなりました
この後、夜ご飯についてはすでに予約済みですが
同時間までまだ、3時間以上の空き時間が・・・
その間を利用し、まずは岡山城へと出向き
ドラクエウォークのご当地クエストを達成
その後、ホテルへ戻るべく往復で歩く事1時間・・・
あ、イイ感じに腹が・・・減って・・・来たぞ
せっかくの岡山出張、この空腹タイムを逃す手は無し
現在地近くに、何か面白いお店は無かろうか?
とスマホ片手に食べログを検索してみると
出てきたぞ、かなり興味そそるラーメン・・・が
さて、そのお店の場所はと言えば
岡山駅前から続く商店街、というかアーケード沿い
地図が指し示す位置まで向かってみるものの、それらしき暖簾は見当たらず
なんなら、地図通りの場所に立っているのに
そこで視界に入ってくるのは完全に別の店
もしや、食べログ情報が古く、すでにお店は閉店してしまった??
そんな不安を抱えながら、ご近所をくまなく探す事数分・・・
なんだ?あの赤いアーケードは??
完全に路地裏の裏、普通なら絶対通り過ぎるであろう横道
そこになにやら場違いにも見えるアーケードを発見しまして、近くまで寄ってみると・・
・・・お店、だよな
外には室外機もあるし、換気扇も確認出来るし・・・
でもその奥は完全に行き止まり
龍が如くなら、サブストーリーが発生
もしくは、ロッカーの鍵が落ちている以外、立ち寄らない様な場所です
しかし、更に近づいてみれば納得
まさかあのアーケードがお店
しかも、散々探し歩いていた目的のお店
「中華料理 華光軒」だったのです。
常連さん曰く「開いてて運が良かったね」と言わしめる隠れすぎた中華、華光軒へ運良く訪問
暖簾が出ている・・・いや、とりあえず表に置かれている
その状況から、営業しているものと判断し、恐る恐る扉の奥へ
店内は、カウンター席3席程と
テーブル席3組といったこぢんまりした造り
にこにこと笑顔を浮かべているお母さん
職人風ではあるものの、愛想の良いお父さんの二人で営業されている同店
カウンター席には、午後3時ながらビールを嗜むお父さん(こちらはお客さん)もおり
その様子からして、久々に足を運んだ常連さんである事が伺えます
和やかな笑顔のお母さんに、どうぞうどうぞと案内されるまま
店内奥のテーブル席へと通される事に
早速チェックしていくメニューですが、
まずはこちらが、中華料理店らしい一品料理
お店の雰囲気からして、よくある町の中華屋さん・町中華的なメニューを想像しますが
良く見ると、本格中華を思わせる品揃えとなっておりまして
また、そんなメニューの種類に比例してか
お値段の方も、本格派な価格と言える品揃え
続いて、視線を上に向けてみますと、
先ほど同様、手書きで書かれたメニュー
しかもこちらは、市販の模造紙に対する手書きとなるのですが
やはり、そこに名を連ねる料理は本格中華そのもの
名前だけでは、姿形の想像付かない品も多く
それに伴って、お値段もイイ感じの価格を付けております
唐揚げや酢豚であっても、お値段は1200円
ザーサイと小竹の視線炒め、海老のくずかけともなれば1500円と
そのお店の雰囲気からは思いもよらない、本格派の香りが漂います
そんな料理の数々が揃うお店だけに
共に頂くお酒もまた、本気の中華料理を感じさせるばかりで、
ズラッと並ぶこちらのメニュー、
これは全て紹興酒とのこと
ワインと紹興酒だけは、未だ違いや飲み比べの分からぬ私としては
おいそれと手を出すことが出来ない銘柄、お値段でもあります
そんな想定外のメニューが多数並ぶ、中華料理 華光軒ですが
本日のお目当ては、ここまで見てきたどの品でも無く、
ランチと晩ご飯の間とあっても食べたい、麺料理
しかも、事前に収集した情報によれは
ここ中華料理 華光軒以外では、絶対に食べることの出来ない
唯一無二、との噂もある品
その名も・・・じゃじゃ麺、となります
という訳で早速、こちらじゃじゃ麺を頂くべく、ご主人に伝えたところ
『うちのじゃじゃ麺は辛さが3段階ありまして
まず普通の辛さが、CoCo壱の5辛
3辛だと、CoCo壱の10辛、2辛はその間になります』
との説明が・・・汗
辛さを示す単位として、ここ数年有名になって来たものの1つに
「スコヴィル値」という単位がありますが
ここ中華料理 華光軒で指し示す辛さの単位は
スコヴィル値ならぬココイチ値とのこと
幸い、ココイチの10辛であれば難なく達成できますので
ここは、それと同等とされる「3辛」のじゃじゃ麺を頂いてみようと思います。
事前情報で目にした以上の特大インパクト! ココイチの10倍相当の辛さ?を誇るじゃじゃ麺3辛を堪能!!
注文を終え、到着を待つ間
調理に掛かるご主人の傍らで、奥様の方が私にひと言
『ご旅行かなにかでいらしたの??』
どうやらゴリゴリの標準語が珍しいのか
入店早々、観光(一応、仕事)で訪れた事に気付かれた様で
「あ、はい。千葉からなんです」
そんな会話に
すると、カウンター席にいた常連さんと思しいお客さんも参入
『千葉から来て、ここの店が開いてるなんてツイてますよ
だって、週の半分以上休みだもんなあ(笑)』
あ、そうなの?
ていうか週の半分も休んじゃって、それでもやっていける
そっちの方が、どちらかと言えば凄いことなんじゃ??
なんにせよ、当選確率1/2
いや、それ以下とも言えそうなお店に、入店出来たとは願ってもないチャンス
そんなチャンスを象徴するかの如く
世にも珍しい、いや狂気とも言えそうな一杯が私の前に到着
こちらが、岡山駅すぐ
中華料理 華光軒にて頂く、じゃじゃ麺(3辛)となります
まあ見ての通り、とにかく赤いこの丼
スープに入ったラーメン、というよりも
真っ赤に染まった餡を、麺に絡めて頂くまぜそば的な品に見えるのですが
そうは言っても、まず想定外なのが、この赤さ
器のフチと変わらぬ赤さを誇る、この餡が
ココイチの10辛相当との事ですが、果たしてその真実はいかに??
ひとまず、麺と餡をしっかり馴染ませ
まぜそばの如く絡めていきますが、その見た目程の辛さ
および二次被害となる香りや目への被害は感じられず
実は、その見た目程は辛くないのかな?
そんな淡い期待をいただきながら、
まずは餡の方をレンゲですくい、一口目を投入・・・
・・・美味い。
が、やっぱり辛いは辛い
その見た目故、辛さばかりが強調されるものと思いきや
先に届いてくるのは、しっかり基板を作った旨味の方
中華系の様々な出汁をベースにしているのか
そこに酸味もほのかに加わり、見た目以上に甘みと旨味が届いてきます
しかし、その旨味と甘みがしっかりしていればこそ
そのカウンターとなって飛び込んでくるのが、歴然とした辛み
この辛みもまた、シンプルな唐辛子仕立てでは無く
おそらくは中国由来、現地の調味料と合わせた辛みを感じさせます
ただ、この辛みもまた複雑さを形成しており
餡に込められた旨味・甘みを感じればこそ
それに相反する形で、辛みも増すシステム
おそらくは、辛さが増せば増す程
その甘み・旨味も強調される様で、辛くしてこそ正義、というべき麺に感じられます
そんな餡に絡んでいくのが、
こちらの麺、
そして具材にはもやし、ピーマン、挽肉らの姿も確認出来ます
使用されている具材はシンプルとなるのですが
そのどれもが、シットリした餡にしっかり絡み
辛さ、甘さ、旨味、そして時折訪れる酸味に見事なまで調和
シャキッとしたもやしの食感
ピーマンがもたらす、ほのかな苦みもアクセントとして働きかけ
どれもがしっかりと存在感を見せる具材ばかり
また、序盤こそ思いがけぬ辛さに感じていたものの
この辛み自体の滞在時間が長くないことも特徴的でして
ビビッと響くからさではあるものの、その引き具合も早く
次々と食べ進めたとして、苦にならない
むしろ心地よい汗を流せる、正にウマ辛な取り合わせ
ズッシリした餡と麺ではあるものの、気付いた時にはアッサリ完食
もしこの後に予定が組み込まれていなければ
追加でご飯を投入し、残る餡と共に食べることが最適解、と言えそうな1品となりました
という訳で、岡山到着早々
二軒目として訪れるものとなった、駅チカの裏路地に潜む中華屋さん
「中華料理 華光軒」への初訪問
簡単に見つけることの出来ないその立地、佇まいから
いわゆる町中華的なノリを予想していたものの
繰り出される料理はどれも、本格中華の系譜を感じる品ばかり
そして、今回頂いたじゃじゃ麺に至っては
事前に得てきた前評判通り、唯一無二の冠を得るに相応しい
恐らく他のどの店でも出会うこと無い、特別な一食となりました
辛さをしっかり感じさせ、しかもそのレベルはココイチ10辛相当
にも関わらず、それに負けない甘みと旨味を携え
麺、具材に至るまでもが完璧に調和する、斬新な一杯
岡山まで足を伸ばさなければ頂けない、というのが悔やまれる程
一度食べれば、先々も体が欲してしまう、
他の品では賄いきれない、名店ならではの貫禄を感じる一杯となりました。
華光軒
■かこうけん
■ 住所:岡山県岡山市北区駅前町1-1-11
■ 営業時間:12:00~19:15
■ 定休日:不定休