家族での福島旅行、その二日目
旅館(大川荘)で聞いた話によると
芦ノ牧から車で20分程の所に、面白い観光地があるのだとか
白川郷などに代表される、昔ながらの町並みの残しており
そこにお土産屋さんや飲食店が並んでおり
会津若松といえば・・・な、観光スポットになるとのこと
またこちらには、同地でしか味わえないグルメ
ねぎを箸代わりにお蕎麦を頂く「ねぎ蕎麦」が頂ける
そんなお店がいくつも軒を連ねているとのこと
幸い、これといった予定も無かったことから
福島旅行の2日目は、お勧めされた観光地
「大内宿」へと向かうことに
芦ノ牧から車で20分程山道を走ると、突如現れる「大内宿」の看板
その案内に従い、更に車を5分程走らせると
大型バスらも入れる、広々とした駐車場へ到着
案内されるまま、そちらに車を停めて向かった先が、
こちら、大内宿となります
かつては宿場町として栄えていた同地
当時の建物、面影を残したままの観光地となっており
お土産屋さんや飲食店、様々な体験なども出来る地になるとのこと
とは言え、我が家の場合は観光よりも
まず真っ先に食事が優先されるものとなりまして
この日、最初に向かった先がこちら
大内宿に数ある飲食店、お蕎麦やさんの中でも
ねぎ蕎麦、発祥のお店として知られる「三澤屋」を訪れるものとなりました。
会津地方の古き町並みを残した観光地、大内宿へ 同名物のねぎ蕎麦、発祥のお店「三澤屋」を訪問
お箸に代わってねぎを使い、
その風味、香りを味わいつつ、時には薬味として
ダイレクトにねぎをも味わうお蕎麦、ねぎ蕎麦
メディアなどでは幾度か目にしたことがあるものの
そんなお蕎麦に発祥の地があった事
なんなら、それがここ、大内宿の名物であった事も初めて知る中
ねぎ蕎麦初心者にも関わらず
それを初めて味わう先となるのもまた、同蕎麦発祥のお店、三澤屋
こちらは観光地らしく、朝の10時に開店
この日お店に着いた時刻は、11時少し手前と
お昼を頂くにはまだ、だいぶ早い時間となりました
しかしながら、流石の観光地
いや、ねぎ蕎麦発祥のお店だからとも言えましょうか
すでに店内には多くのお客さんが来店中
古民家を再利用・・・いや、当時のままと言うべきなのか
いずれにせよ、広い店内にはなるものの
昼前ながらにすでに、半分以上の席が埋まる賑わいぶりをみせております
私たちが到着した時点では、待つこと無く入店となりましたが
そこからものの10分程で店内は満席
私たちがお店を後にする頃には
10組以上のお客さんが入店待ちをしている、正に人気店
そんなお店に、待ち時間無しでスムーズに入店を果たすと、
まず飛び込んできたのが、こちらの囲炉裏
まだ10月とは言え、台風も迫っており気温も低い日
加えて、断熱に弱い古民家となれば、囲炉裏の温かさが心地よく伝わってきます
席へと案内されると、まず飛び込んでくるのが、
壁一面にずらーっと並んだお椀
いや、中にはおちょこ、ぐい飲みもあったりと、何が何だか・・・
売り物なのか、ディスプレイなのか
それとも実際に使っているお椀なのか
その真偽は計れませんが、そんなことよりまずは食欲
早速向かってみるメニューですが、
もちろん、名物となるのはねぎで頂くお蕎麦
ですが、こちらの三澤屋には
・高遠そば
・水そば
と2種類が用意されております
高遠そばの方は、いわゆるぶっかけ蕎麦となり
対する水そばは、ざる蕎麦スタイルのお蕎麦で
胡麻ダレなどの薬味でもお蕎麦を味わえるとのこと
これに加え、温冷二種のけんちんそばがある他
(こちらはねぎが付いていません)
川魚の甘辛、天ぷらなどの焼き物、揚げものの一品料理が提供
メニューの裏面に行きますと、
こちらには、サイドメニューとなる
そばがきに赤玉のぶっかけごはん
スイーツに相当する栃餅、更にはアルコール類におつまみなど
最後にもう一つ、
別紙掲載のメニューとなりますが、
高麗人参の天ぷらなども提供されるものとなります
以上の通り、品数こそ多くは無いものの
ねぎ蕎麦発祥のお店らしい、風情を感じずにはいられないお蕎麦
そして、ちょっと一杯・・・のお供が揃ったお店といったところでしょうか
お酒のお供各種も気になるものですが
車での訪問となりますので、当然こちらは断念
当初のお目当て通り、お蕎麦を頂くものとなり
・高遠そば
・水そば
をそれぞれ注文、2種を食べ比べてみようと思います。
注文を終えると、まず提供されたのが、
こちらのお漬物
そして、枝豆の2皿
立ち位置的にはお通し、でしょうか
お蕎麦の到着を待つ間も、余念無くおもてなしを受けられるようです。
絶品蕎麦にねぎの風味が満載! 三澤屋の名物、高遠そばと水そばを食べ比べてみた
入店時には半分程の客入りだったものの
時間の経過に連れ、賑わいを増していく三澤屋の店内
同店へと入る前に、他店の様子も簡単ながら見てきたのですが
やはり、ねぎ蕎麦発祥という強さもあってか
ここ三澤屋が頭1つ抜ける形で、賑わいを見せている様に感じられます
そんな店内で、注文より待つこと10分程
先に提供となったのがこちら、
ぶっかけスタイルで頂くねぎ蕎麦こと
高遠そばとなります
出汁に浮かぶ、平打ち気味のお蕎麦
その上には香り豊かな鰹節がたっぷり振りかけられているものの
やはり目を惹くのは、長ネギの存在
一般的に、曲がってしまったねぎは
流通しづらいことから値が付かない、等とも言われますが
こちらのお蕎麦では、同ねぎを箸代わり、薬味として頂くお蕎麦
となると、まっすぐ伸びたねぎよりも
かるくカーブしている方が、お蕎麦を引っかけやすく食べやすい
いわば、値の付かなくなったねぎを活かす
再利用であると共に、薬味としての風味も増す
素晴らしいアイディアの詰まったお蕎麦と言えます
早速、初めての箸代わりとなるねぎにて、
お蕎麦をすくい上げてからの・・・一口
お、蕎麦からして美味い!
ちょと意外?というと失礼ですが
あまりに特徴が多すぎてしまう、この手の蕎麦
蕎麦以外で旨味を多数伝達できることから
蕎麦部分については力を入れないタイプを想像していたのですが
これが意外というか、ある意味本質なのでしょうが
こちらの高遠そばに使用されている蕎麦自体が、もう美味いのです
平打ち気味のお蕎麦になりますが、
良く見ると若干、太さに不均一さを感じる所からして
恐らく手打ちのお蕎麦では無いかと
このお蕎麦自体、風味がとても良く
甘めながらカツオ出汁をしっかり効かせた蕎麦汁と見事にマッチ
加えて、鰹節の風味がとにかく豊かなこと
厚みと食感ある鰹節となりますので
もしやこれは・・・本枯節でしょうか??
詳細は分からないものの
蕎麦汁だけで無く、鰹節からも旨味と風味が流れていき
蕎麦全体の味わいを、より一層高めてくれています
そして極めつけとなるのが、やはりねぎ
緩いカーブ部分をフォーク?の様にして蕎麦を啜るのですが
コレによって、ねぎの香りやほのかな辛味が蕎麦に移るのです
甘めで出汁感強めなお蕎麦と共に頂く事で
ねぎの香りが増すだけで無く、この辛味もまたアクセントに
また、このねぎは蕎麦をすくうだけで無く
時には直接、かぶり付いてしまってもOKとのこと
きっと、更なる辛味が加わることで
蕎麦汁らの甘みを強く感じる、フレッシュな味わいになるのでは??
と、期待を込めて一口かじり付くと、
・・・アカン、かじりすぎた
この一口で、ねぎのカーブ部分が崩壊
その結果がどうなるのか?というと・・・、
蕎麦、めっちゃすくいづらい。。。
先ほどまで存在していた、緩いカーブに引っかけるからこそ
なんとかすすり上げられるお蕎麦ではあるのですが
ねぎにかぶり付き、カーブが崩壊すると見るも無惨
すくい上げようにも、その蕎麦は右から左へ落ちていくばかり
結果、ここからはねぎの使用は諦め、
おとなしく箸で蕎麦をいただきながら
時折直接ねぎにかぶり付き、薬味を口の中で融合する
といった食べ方を以て、フィニッシュを迎えるものとなりました
一方、食べ比べ目的で注文したもうひと品
「水そば」についてはこの通り、
こちらも蕎麦と共にねぎが提供されますが
蕎麦汁は別添えとなっており、つけ蕎麦にて頂くものとなります
たっぷりの鰹節、大根おろしは高遠そばと同じながら
もう一つ、特徴となるのがクルミとゴマのペースト
蕎麦汁の中に加えてもOKだし
薬味代わりに漬けながら頂くのもOKとのことでして
当然気になる、このゴマクルミを試してみると
なるほど、より一層甘みを強くしたお蕎麦に変貌する訳ですね
コクと共に甘みが高まることで、一層ねぎの風味が引き立つ
これもまた、斬新なお蕎麦のありようと言えますし
なにより、このゴマクルミ自体が風味豊かで美味いんです
他のお店でも、是非やって貰いたい薬味ですし
これで色んな蕎麦を食べてみたいと思わせてくれる斬新な1品となりました
そして、お蕎麦の〆にはもちろん、
蕎麦湯に追い蕎麦粉で粘度を増した
「蕎麦湯」を頂き、本日のランチも無事、美味しく頂くものとなりました
そんな訳で、初訪問となった
大内宿の人気蕎麦店、三澤屋
ねぎ蕎麦発祥のお店で頂く、高遠そば、水そば共に
前評判を大きく凌ぐ、絶品な2品を存分に堪能させて頂きました
こういった観光地にある人気店というのは
どうしても、観光色が強くなるために
味については今ひとつ・・・と感じるお店が多い中
こちら、三澤屋ではねぎ蕎麦という目を惹く発想がある中で
主となるお蕎麦の美味しさにも文句なし
各種薬味らの質、組み合わせにも妥協を感じさせない、文句なしの品となりました
また、お値段についても
良くありがちな「観光地価格」という程では無く
ちょっと良いお蕎麦やさんなら・・・と思える範囲のお値段
それだけに、行列の出来る人気店になる次第ですが
オープンの10時から11時くらいまでなら、
そこまでの混雑に見舞われること無く入店出来ますので、是非ともお勧めしたい1軒となりました。
三澤屋
■ みさわや
■ 住所:福島県南会津郡下郷町大字大内字山本26-1
■ 営業時間:10:00~17:00
■ 定休日:1月4日~1月7日